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- エッセイ
ESSAY
THE VOICE OF HEART
「こころの記録・想い」について
ラフォルムの誇る美しいオリジナルガラスジュエリー

この手で作り続けて、これまでのこと

The Voice of Heart "Essay"

ラフォルムの造形作家、Webデザイナー、フォトグラファー等として活動するYUKIより、ラフォルム20年以上の歩みを私の歩みと共に熱く語ります。長文、最後までどうかお付き合いください(笑)

効率を求める世界から、
少しだけ離れて。
ここに、これまでの歩みと、
ひとつの原点を置いておきます。

プロローグ

約四半世紀前。 当時中学生だった私は、母に薦められて1冊の本を手に取った。 「ガラスフュージング」 ガラスの制作技法が書かれた本。 そこには無限の可能性と夢が詰まっていた。 幼いころから「ものづくり」が大好きだった。 今は亡き祖母に木製の棚を作ってあげたらとても喜んでくれた。 何かを作りだすことで喜んでくれる人がいる。 私はその笑顔を見るのが好きだ。それが最大の喜びでもある。 台所の片隅の小さな小さな作業場の「アトリエ」。 そこからこの物語は始まった。 当時、海外有名ブランドの染色デザインの仕事をしていた父も ガラスの無限の可能性に魅了され、 小さな電気炉でガラスを溶かし、 その様を家族で夢中で楽しんでいた。 ガラスの塊のようなもので、作品と呼べるようなものではなかった。 知識も技術も道具もない、 それなのに 私も面白くて楽しくて、ガラスという素材に魅了され、 家族を巻き込んで一心不乱に"作品"を作り続けた。 そして数年後・・・ 「その楽しさを誰かに伝えたい!!」 そんな気持ちでいっぱいになった。

ラフォルムの誇る美しいオリジナルガラスジュエリー

ネットショップを立ち上げた

まだまだインターネット黎明期であった2000年7月7日、 たった一台のノートパソコンとわずかな設備で一つのネットショップを立ち上げた。 『手作りガラス工房 ラフォルム』 今に繋がるウェブサイトの原型だ。 すべて独学、手作業でオリジナルガラス作品とホームページの両方を制作した。 (今では「ウェブサイト」と呼ばれることが増えてきたが、 ここでは当時呼ばれていた「ホームページ」という言葉をあえて使いたい) 何の知名度も伝手もコネもない。 当然ご注文などすぐにいただけるはずもない。 大海原に投げ出されたように何もわからなかった。 田んぼに囲まれた農村の片田舎。 当然農業に従事するのが当たり前の"小さな小さな世界"。 周囲の目は私たちをある種の「変わり者」の目で見た。 当然成功するはずはない、出来るはずもないと、 冷ややかな周囲の目を感じた。 心が押し潰されそうで苦しかった。

美しい信州の大自然に癒された。

その中で家族みんなでどうすればよいのか、 荒波の中、必死でもがき、苦しみながらも一筋の光を探し求め、 ガラス作品作りの楽しさ、美しさを伝えたい一心で その時出来ることをただひたすら続けた。 どのようにすれば作品の世界観や制作時の想いを伝えられるのか。 作品の写真撮影の際には、照明の当て方や構図、 背景の色味を作品と呼呼するように、さらに虫眼鏡を使用し 臨場感のある写真になるよう工夫してみた。 青春時代、いつも傍に,ガラス作品作り、ホームページ作りがあった。 思い返すと、私の人生の大半を捧げたといっても過言ではないが、 ものづくりが大好きな私にとって、これほどやり甲斐のあるものはなく、 辛いと思うときもあったが、何を言われても決して苦ではなかった。

光を孕んで優美にうつろうガラスの表情

紆余曲折の中、初めてのご注文が・・・♪

家族と共に作品を作り続け、ホームページにアップし続けたが、 なかなか注文に結びつかない日々が続く。 ホームページのデザインを変えて見たり、写真の撮り方を変えてみた。 企画をいくつもいくつもやってみたがそれでも全くダメだった。。 今思えば当時のホームページのコピーの山は歴史であり宝物だ。 自分は「何をやってもダメ人間なんだ」と思った。 もうやめようと何度涙を流した事か。 祖母に励まされる日々が続いた。 そんなある日、祖母の友達の近所のおばちゃんが訪ねて来て、 初めて作品を買ってくれた。 親戚のパン屋さんにも作品を置いてもらった。 そこから来てくださった方が 見ず知らずの方から頂いた初めてのご注文となった。 時を同じくして、ついにホームページからもご注文を頂いた!! 初めてメールで頂いたご注文のことを今でも鮮明に覚えている。 その嬉さと感謝の気持ち。 ―― この瞬間から、作品の意味が変わった。 今でも大切な宝物として心の中で輝いている。 嬉しいことに、その当時のお客様と今でもお付き合いがある。 身の上相談までしてしまう程であるが、その話はまたいつの日か。

八ヶ岳へ。大好きだった天国の祖母のためにも。

そして、あれから時は流れた・・・。 八ヶ岳の麓、原村の地。 その名の通り大自然に包まれた広大な田畑と原っぱ。 満天の星が美しいこの土地は、私が幼い頃連れてきてもらった思い出の地でもある。 心の中で、ずっとこの地で大好きなものづくりができたらなぁ・・と 予てより家族で話していた。 順風満帆とまでは言わないが徐々にご注文も頂けるようになり、 学業と両立し忙しくも楽しい日々を送っていた。 今思えば、あの日々は私のほんのひとときの青春時代だった。 そんな矢先、大切な祖母が突然倒れた。 名古屋から毎週のように献身的にお見舞いに通ったが、 大学2年の時一年余りの闘病の末願いも叶わず天国へと旅立った。 心の支えだった、明るく太陽のような存在だった優しかった祖母。 大切な存在を失った私と家族は、 喪失感に包まれ、暫く虚無の日々を過ごした。 事実、その頃のことははっきりと思い出せない。 しかし、いつしか、 「このままではいけない!」と思った。 そして、決断した。 家族で原村に移住して、 ガラス制作のアトリエをすることを。 まるで亡き祖母が応援してくれているかのように、 移住計画も順調に進み、様々な良いご縁をいただいて今に続く。 初めてのご注文から20年以上、 今でも私と家族で作品を作り続けている。 作品の数も数万点になるだろうか。 一つひとつ作品制作を行うごとに知識や経験を得た。 お客様から頂く喜びのお声のみならず、 時にお客様に教えられ、叱咤激励を頂くことで、 「一つでも多く世界にひとつだけの作品をこの世界に生み出したい」 という強い思いは使命感に変わっていった。 お客様には日々感謝すると共に励みにもなり、 いつしか、ものづくりは私の人生のテーマになった。 私の喜びの原点だった、応援し励まし続けてくれた 大好きだった天国の祖母のためにも。 ⇒ 手元供養・メモリアル(祖母のことについても)

一つひとつの作品には物語がある。

窓から眺める美しい原村の星空が好きだ。 今、日々原村の大自然に癒されながら作品を作り続けている。 何もわからなかった少年は、ただがむしゃらに前だけを見て走り続けた。 家族の協力や知識のあるプログラマーさん、様々な方の力を借りて今がある。 出会いご縁を頂いた方々、そして多くのお客様には感謝の気持ちでいっぱいだ。 あれからどれだけの作品を作ってきただろうか、 オーダーメードで、いくつの作品を形に出来ただろうか。 それを振り返るのはまだまだ早い。 作品には全てに思い入れがあり、制作時のことを覚えている。 一つひとつすべて個性を持った自分の子供のような大切な存在だ。 作品に付けた名前には大切な想いが詰まっている。 And、作品の持つ個性を最大限引き立てるため、 一枚一枚の写真には妥協したくない。 作品制作のみならず、作品名・写真、そしてお届け後のお客様の笑顔、 さらにはその後の思い出作り。 そこまで含めて一つの物語は完結する。 必要とされるお客様がいる限り、私は作品作りを続けたい。 今、この瞬間を楽しみながら大好きなものづくりを続けたい。 自分の信念を貫き、お客様の夢を形にする。 『ラフォルム』 この物語は、まだまだ続く。

もうひとつの存在

この場所には、もうひとつの小さな存在がいる。 それは、言葉と物語の間を歩く存在。 名前は「ハンカチくまちゃん」。 毎日、小さな言葉を残しながら、 どこかで誰かの気持ちに寄り添っている。

―― それは説明できる存在ではなく、ただそこにいる気配。

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